Dr.ふじわらブログ- 変わった症例 -

歯牙腫

2011年09月01日

要注意乳歯(永久歯に生え替わる歯)で来院されました。

検診時から大分経っているのでもうすでに抜けた後でしたが
抜けたと思われる歯が年齢と合わないのと永久歯が生える気配がないので
念のためレントゲン写真を撮って見ると左下の顎の骨の中に歯牙腫と思われるものが
映っていたので、口腔外科専門医を紹介しました。

「~腫」とありますが、命にかかわるものではありません。
が、そのままでは永久歯が生えてきません。
偶然ですが、見つかって良かったです。

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腐骨

2011年09月01日

子供の歯に変なものが付いていると来院されました。

6歳臼歯の咬合面に腐骨がついていました。
ピンセットで引っ張って取りました。
まれに、こんな事があります。
自然に取れることがほとんどですが、これだけ大きいのは珍しいです。
取れてしまえば後は全く問題ありません。

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口の中の聞きなれない病気その一

2011年06月17日

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歯の治療を行っている途中で上あごの中央にに腫れができたので
ゴム製の針を入れてレントゲン写真を取りました。

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明らかに歯とは違う部位に腫れがありました。
これは鼻口蓋管嚢胞というもので、その名のとおり、鼻口蓋管の残存上皮に由来する嚢胞です。

嚢胞の発生部位により、前歯部の歯肉唇移行部に腫脹をきたすものと、口蓋に腫脹をきたすものがありますが、小さいものでは無症状です。X線撮影で偶然発見されることも多いですが、感染によりその存在に気付くこともあります。

単純X線撮影で診断は容易です。治療は、通常は全摘出手術が行われます。
残念ながら自然に消えることはなく、しだいに大きくなって感染を伴うと顔面の腫脹をきたしたりすることが多いものです。全摘出できれば予後は良好で、再発することはありません。また、日常生活で特に気をつけることはありません。
術後一週間程度で腫れはひき、抜糸することが可能です。