2011年09月01日
2011年09月01日
2011年06月17日
歯の治療を行っている途中で上あごの中央にに腫れができたので
ゴム製の針を入れてレントゲン写真を取りました。
明らかに歯とは違う部位に腫れがありました。
これは鼻口蓋管嚢胞というもので、その名のとおり、鼻口蓋管の残存上皮に由来する嚢胞です。
嚢胞の発生部位により、前歯部の歯肉唇移行部に腫脹をきたすものと、口蓋に腫脹をきたすものがありますが、小さいものでは無症状です。X線撮影で偶然発見されることも多いですが、感染によりその存在に気付くこともあります。
単純X線撮影で診断は容易です。治療は、通常は全摘出手術が行われます。
残念ながら自然に消えることはなく、しだいに大きくなって感染を伴うと顔面の腫脹をきたしたりすることが多いものです。全摘出できれば予後は良好で、再発することはありません。また、日常生活で特に気をつけることはありません。
術後一週間程度で腫れはひき、抜糸することが可能です。