Dr.ふじわらブログ- 歯にまつわること -

令和5年 歯科連携研修会 地域の歯科医、歯科衛生士から学ぶ口腔評価と口腔ケアについて

2024年03月01日

  1. 京都府山城総合医療センターで、歯科連携研修会を行いました。

地域の歯科医、歯科衛生士から学ぶ口腔内評価と口腔ケアについて、お話しました。

私は口腔内評価について、OHATについてお話ししました。

ご参加いただいた方ありがとうございました。

山城総合医療センターの副院長山口先生が、医科歯科連携に前向きな先生で、すごく話しやすかったです。お話しをするにあたり、会場の準備、運営に地連の中嶋係長、内容の打ち合わせに、田尻看護師に感謝です。

もうすぐ年末です。

2018年11月20日

当院でもクリスマス飾りつけの準備を始めています。

クリスマスが終われば一週間たたずに年末年始の休診になります。

毎年のようによくあるのが、駆け込み診療です。

明日からお休みなので心配になってと来られる方が多いですが

そういう時に限って、その日では終わらないケースが多いので

出来うる限りの事をしますがもっと早くいていただいたら

と思こともあります。

なので、不安に思う事があれば早めに受診してください。

 

 

鼻が原因で歯が痛くなることがあります。

2018年04月17日

上の奥歯が急に痛くなって来られる事があります。

検査しても歯や歯茎に異常はなく、咬んでもいたくない。

でも歯が痛い。

この時、アレルギー性鼻炎、花粉症、の現病歴

もしくは最近風邪を引いたかどうか

質問してYESだった場合。副鼻腔炎を疑います。

上の奥歯の根の先は副鼻腔に近接していて、炎症があるとそれが

を刺激して痛みを感じることがあるのです。

大抵は数日で症状が治まります。

心配はありませんが、不安な方はご相談してみてください。

 

 

「自然に」ということの怖さ

2016年05月22日

最近、立て続けに三件永久歯の埋伏(骨の中に埋まっている事)の症例が出ました。

いずれも「自然に抜けるまでは」という事で抜歯しなかった症例ですが、
一件を除いて「もっと早く抜いておけば」と思うような症例でした。

残念なことに再来院に数年経ってしまったのでその間に
永久歯の根が完成し、乳歯を抜いても永久歯が自然に生えてくる可能性が低く
矯正が必要となりました。

しかもこういう症例は外科処置も必要となる事が多いです。
いずれも大学病院の受診を勧めました。

抜いた痛みは、ほんの数日でおさまります。
でも、矯正は費用も期間もかかります。

「自然」という言葉はとても心地よく聞こえますが、とても怖いと再認識させられた症例でした。

乳歯の虫歯について

2014年10月05日

私が子供の時と比べて乳幼児の虫歯は確実に減ってきているように思われます。

当院は子供の患者さんが非常に多いのですが、
大半は検診目的で虫歯の治療に至る子供はごく一部です。

それでも残念ながらどうしても歯を削らなくてはならないお子さんもいらっしゃいます。

一般的に「虫歯は小さいときに治しましょう」という言葉は皆さんご存じで
虫歯かも知れないと不安になると来られますが
「虫歯に初めてなる年齢が低年齢ほど虫歯は進行しやすく、再発を繰り返す」というのは
知られていません。

虫歯はお口の中にいる虫歯菌が食べ物を栄養にして酸を作り出し歯を溶かすことです。

つまり、歯質、虫歯菌、食べ物の三つがそろった時に虫歯は作り出されます。

虫歯菌は生後一年以内に主に母親から感染すると言われています。

また、歯というのは生えてから徐々に固く丈夫になっていくので、生えたての歯は非常に虫歯になりやすいです。

詰めても歯がやわらかいせいか接着力が弱く、詰めた隙間からまた虫歯になっていきます。

三歳以下で虫歯になると高い確率で、治療を繰り返し、詰める→神経をとる→再度根の治療が必要になります。

前述したとおり、虫歯は歯質、菌、栄養の三つがそろってなります。

菌と歯質は変えられないので、親にできるのは食べ物のコントロールです。

不規則に食べ物をあたえていませんか?

虫歯になりやすいものを与えていませんか?(意外に砂糖が多く含まれている食べ物が多いです。
例えば、ラムネはクエン酸小さじ一杯に対して砂糖が大さじ三杯必要です。)

乳歯はいずれ永久歯に生え変わりますが、虫歯になりやすい食生活のままだと
今度は永久歯が虫歯になります。

子供に虫歯が多い子は一度食生活を見直してみてください。

秘密兵器

2012年08月09日

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ただでさえ歯医者は「怖い」というイメージがありますが
人によっては過度に緊張してしまい、治療がままならない方がいらっしゃいます。
当院には、そういう方には笑気鎮静法をお薦めしています。

笑気は一昔前には手術に使われたこともありますが、
当院ではあくまで「気持ちを落ち着かせる」という目的で使用しますので
痛みを伴う治療には従来の麻酔を使用しますが、
やはり過度に緊張される方にはその緊張がほぐれるだけで、
かなり治療がしやすくなります。

笑気は代謝が早いのと治療の終わりには笑気を止めて酸素のみ吸ってもらうので
車の運転にも支障はありません。
また、嘔吐反射が強い、たとえばすぐオエっと吐きそうになる人にも効果があります。

当院では最初は治療を怖がって泣くお子さん用で
導入しましたが、今では大人の方に使用する割合が高いです。本体はゴツイ器械なので
子供さんが怖がらないように外観はかわいいきりんさんの着ぐるみを着ています。
ちなみにこれは院長のお母様の手作りです。

保育園検診

2012年07月06日

先日の木曜日の午後からは歯科検診で保育園に行ってきました。

ほとんどのお子さんがお利口に座っていて検診を受けました。
お子さんの中には患者さんもちらほらと。

検診をすると実感するのですが、子供の虫歯は本当に減ったと感じます。
虫歯のあるお子さんはごくごく一部です。
でもゼロではありません。

虫歯のあるお子さんでも特に低年齢で虫歯になる子は
歯磨き習慣だけでなく食生活そのものを見直す必要があります。
決められた時間に食べだらだら食いをしない。
寝る前だけでなく朝も食べたら磨く。
砂糖の入った飲み物を与えない。
ガム、グミ、チョコ、キャラメル、ハイチュウ、などの歯にまとわりつく食べ物は避ける。

体に良い食品でも歯には良くない食品は山ほどあります。
この中で一つでもできない事があれば虫歯になる可能性はぐんと高まります。

乳歯は生え換わりますが、小さい時の食習慣は永久歯になっても影響を与えるので
検診で指摘されたら以上の事を見直してみて下さい。

木津川市歯周疾患検診が始まります。

2012年06月23日

7月1日から9月30日までの三ヶ月間、木津川市の歯周疾患検診が始ります。

対象者は木津川市に住民票がある今年40歳、50歳、60歳、70歳になる方です。

対象者には木津川市から検診の葉書が届きますのでそれを歯科医療機関に
お持ちいただければ無料で検診が受けられます。

但し、検診は7月1日からの実施になりますのでそれまでは無料で受けることはできませんので注意して下さい。

電話予約を取られる時は「木津川市から検診の葉書が届きました」
と一言添えて下さい。

今まで歯医者とは縁遠かった方もご自身のお口の状況を知るいい機会だと思います。

口の中の聞きなれない病気その一

2011年06月17日

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歯の治療を行っている途中で上あごの中央にに腫れができたので
ゴム製の針を入れてレントゲン写真を取りました。

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明らかに歯とは違う部位に腫れがありました。
これは鼻口蓋管嚢胞というもので、その名のとおり、鼻口蓋管の残存上皮に由来する嚢胞です。

嚢胞の発生部位により、前歯部の歯肉唇移行部に腫脹をきたすものと、口蓋に腫脹をきたすものがありますが、小さいものでは無症状です。X線撮影で偶然発見されることも多いですが、感染によりその存在に気付くこともあります。

単純X線撮影で診断は容易です。治療は、通常は全摘出手術が行われます。
残念ながら自然に消えることはなく、しだいに大きくなって感染を伴うと顔面の腫脹をきたしたりすることが多いものです。全摘出できれば予後は良好で、再発することはありません。また、日常生活で特に気をつけることはありません。
術後一週間程度で腫れはひき、抜糸することが可能です。

歯科治療には怖い薬

2011年05月19日

ビスホスホネート製剤(BP剤)は骨吸収を抑制する薬剤です。

BP剤は骨粗鬆症関節リウマチベージェット病のような骨代謝疾患、そして悪性腫瘍など多くの疾患に使用されています。また膠原病などでステロイド剤を長く内服している方は薬の副作用で骨粗鬆症になりやすいため、予防としてBP剤が処方されることも多くなっています。
近年BP剤に関連したと考えられる顎骨壊死(ビスホスホネート性顎骨壊死)の報告が多数みられるようになりました。
これはBP剤を内服中の方が抜歯などの外科処置を受けた後に骨が露出したまま治らなかったり、歯周炎等の感染が拡がり骨の露出や排膿が続き上顎骨や下顎骨が壊死状態になるもので、非常に治療が困難になります。
  BP剤を長期にわたって内服している人や、高齢者、ステロイドの内服をしている人、糖尿病の人、喫煙者などはビスホスホネート性顎骨壊死の可能性が高まります。

ビスホスホネート性顎骨壊死を避ける最善の方法は・・・・・

  1. 抜歯などの外科的な歯科処置は、可能な限りビスホスホネート製剤による治療開始前に完了しておくこと。
  2. 口腔衛生状態を保つために適切な歯みがきを行い、定期的な歯科検診を受けることが大切です。

また、すでにBP剤の内服や注射を受けている方は、その治療期間によっては抜歯や外科処置前に
3~6ヶ月BP剤を休薬する必要があります。

  1. 歯石除去・虫歯治療・義歯作製など顎骨に侵襲がおよばない一般の歯科治療
    顎骨や歯肉への侵襲を極力避けるよう注意して歯科治療を行ない、定期的に口腔内診査を
    行ないます。
  2. 抜歯・歯周外科など顎骨に侵襲がおよぶ治療
    1. ①内服期間が3年未満でステロイド薬を併用している場合、あるいは内服期間が3年以上
      の場合は、BP剤内服中止可能であれば手術前少なくとも3か月間はBP剤の内服を中止し、
      手術後も骨の治癒傾向を認めるまではBP剤は休薬していただきます。
    2. ②顎骨壊死の危険因子(糖尿病、喫煙、過度の飲酒、癌化学療法など)を有する方もBP剤
      内服が中止可能であれば手術前少なくとも3か月間はBP剤の内服を中止し、手術後も骨
      の治癒傾向を認めるまではBP剤は休薬していただきます。

ビスホスホネート自体は骨粗鬆症に効果の高いお薬ですが
歯科治療の際には注意が必要です!