Dr.ふじわらブログ- 日々 -

歯科治療には怖いお薬~kotu

2011年05月19日

整形外科などで”骨粗鬆症”の治療ためにBP系の薬をお飲みの方は、歯科の治療(インプラント、抜歯、歯周外科手術)などの骨をさわる治療の後、顎骨壊死などを起こす可能性が高くなります。

インプラント治療などではインプラント体が癒着しないケースもあります。歯科治療の場合、問診時に担当医と相談されることをお勧めいたします。

ビスホスホネート製剤(BP剤)は骨吸収を抑制する薬剤です。

BP剤は骨粗鬆症関節リウマチベージェット病のような骨代謝疾患、そして悪性腫瘍など多くの疾患に使用されています。また膠原病などでステロイド剤を長く内服している方は薬の副作用で骨粗鬆症になりやすいため、予防としてBP剤が処方されることも多くなっています。
近年BP剤に関連したと考えられる顎骨壊死(ビスホスホネート性顎骨壊死)の報告が多数みられるようになりました。
これはBP剤を内服中の方が抜歯などの外科処置を受けた後に骨が露出したまま治らなかったり、歯周炎等の感染が拡がり骨の露出や排膿が続き上顎骨や下顎骨が壊死状態になるもので、非常に治療が困難になります。
  BP剤を長期にわたって内服している人や、高齢者、ステロイドの内服をしている人、糖尿病の人、喫煙者などはビスホスホネート性顎骨壊死の可能性が高まります。

ビスホスホネート性顎骨壊死を避ける最善の方法は・・・・・

  1. 抜歯などの外科的な歯科処置は、可能な限りビスホスホネート製剤による治療開始前に完了しておくこと。
  2. 口腔衛生状態を保つために適切な歯みがきを行い、定期的な歯科検診を受けることが大切です。

また、すでにBP剤の内服や注射を受けている方は、その治療期間によっては抜歯や外科処置前に
3~6ヶ月BP剤を休薬する必要があります。

  1. 歯石除去・虫歯治療・義歯作製など顎骨に侵襲がおよばない一般の歯科治療
    顎骨や歯肉への侵襲を極力避けるよう注意して歯科治療を行ない、定期的に口腔内診査を
    行ないます。
  2. 抜歯・歯周外科など顎骨に侵襲がおよぶ治療
    1. ①内服期間が3年未満でステロイド薬を併用している場合、あるいは内服期間が3年以上
      の場合は、BP剤内服中止可能であれば手術前少なくとも3か月間はBP剤の内服を中止し、
      手術後も骨の治癒傾向を認めるまではBP剤は休薬していただきます。
    2. ②顎骨壊死の危険因子(糖尿病、喫煙、過度の飲酒、癌化学療法など)を有する方もBP剤
      内服が中止可能であれば手術前少なくとも3か月間はBP剤の内服を中止し、手術後も骨
      の治癒傾向を認めるまではBP剤は休薬していただきます。

ビスホスホネート自体は骨粗鬆症に効果の高いお薬ですが
歯科治療の際には注意が必要です!

骨粗鬆症の予防=骨量を減らさないこと!!

  • 幼児期から思春期にかけてミネラルやカルシウムを十分に摂取して、太陽の下でよく身体を動かす。
  • 無理なく適度な運動を継続する。
  • 過度の飲酒に注意する。
  • 喫煙は止める。
  • 定期的な検診で自分の骨密度を知っておく。

震災

2011年05月06日

先日の震災ではお知り合いの方に被災された方も
いらっしゃったと思いますが、
私の友人もそうでした。

家は無事だったものの、ライフラインがなかなか復旧せず、
しかも店に行っても食料はまったくと言っていいほど手に入らず
ようやく手に入ったパン一つを隣人と分け合って食べていたそうです。

その時は宅急便やゆうパックは復旧していなくて
普通郵便なら届くという事だったので、A4の封筒にすぐ食べられる
物を詰められるだけ詰めて送りました。

今はゆうパックで送っています。
勤め先の東北大学は建物は無事だったものの
高価な機材は使い物にならなくなったそうです。

とりあえず大学は5月まで休講になったものの、
学生達の実習がどうなるのかを懸念していました。

一日も早い復興を祈るばかりです。

ホームページをリニューアルしました。

2011年04月01日

ホームページのリニューアルに伴い、ふじわらブログを開設致しました。

患者さまとの距離をより縮めていけるよう当院での出来事やスタッフの出来事など掲載していきたいと思っています。
これからどうぞ宜しくお願い致します。